友引の風習について


 昔から葬儀には友引を避けて行うという風習が根付いています。

これは「友」を「引く」という字の通り、親しい人に凶事が向かうという意味合いから縁起が悪いとされて、葬儀を避けるようになったと言われています。

 しかしそれは迷信として考えられ、必ず日を避けなければならない訳ではありません。

現在では仕事や都合などで葬儀の日時を決める方も多く、友引を気にされる方も少なくなりました。中には昔の教えの通りにされる方や、お寺によって考えが違うところもありますので話し合って葬儀日時を決める方もいます。

 他には広島県の農村地帯では、「酉の日」に田植えをすると凶事が起こると考えられているため、葬儀も避けるようになったという風習があります。

また一説として、「酉」=「取り」という連想から、「命取り」になるとして、葬儀を避けるようになったというものもあります。

 各地域では、「卯の日」や「三隣亡」の日など様々な理由で葬儀を避ける場合もあるので、地域特性や土地の歴史に根付いた風習が今も多く残っています。