初盆とは


  初盆とは、故人が亡くなって四十九日以降に迎える初めてのお盆のことです。「はつぼん」と読みますが「ういぼん」とも読みます。「新盆(にいぼん・あらぼん)」と表記されることもありますが、全て同じ意味になります。

 宗派によって異なりますが、仏教では基本的に「人は亡くなった後、四十九日は旅に出かけており、四十九日の最後の日に何処に行くかが決まる」という考え方があります。

毎年夏に行っているお盆行事は、旅を終えた後の故人を迎える儀式ですので、初盆は四十九日以降に行う慣例が根付いています。

 また、一般的にお盆と言うと8月13日~16日に行われ、初盆もお盆の時期と同じ日程で行われます。

 ところで、初盆は四十九日以降に迎えるお盆ですが、例えば7月20日に亡くなったとすると、初盆にあたる8月13日~16日では、まだ四十九日を過ぎていないため、初盆は原則的に翌年に行うことになります。例えば6月25日に亡くなったとすると四十九日目にあたるのが、8月13日とちょうどお盆の時期と重なります。四十九日の法要は、その直前の土・日に行われるケースが多いため初盆を行っても差し支えはありません。しかし、行うとすれば短期間での準備となり、非常に慌ただしくなりますので四十九日の法要と初盆が近い場合は、初盆の行事を今年行うか、翌年行うかは菩提寺の住職に尋ねてみると良いでしょう。

 初盆は仏教の考えに基づく行事ですが浄土真宗は、お盆に特別な行事を行いません。浄土真宗には、亡くなると何処か遠くに行ってお盆になったら帰ってくるという考え方がないためです。ただし、宗派を超えて浄土真宗でも昔からの風習で初盆を行っている地域も数多くあるようです。